ナオミ・アミテージ


ん~。

......何を悩んでるの?

何て呼ぼうかな?......って。

アミテージのことを?

うん。ファーストネームの「ナオミ」は、知っている人少ないだろうし、
「アミテージちゃん」はちょっと長いかな?......て思って。

......そもそも、このアニメの知名度がどうだろう?


まぁ、深く考えないで「アミテージちゃん」でいいよね?

良いんじゃない?


この際、知名度のことも深く考えないでいいんじゃない?

もう仕方ないと言えば仕方ないか

———————————————————— ▼ ————————————————————

まず聞くけど、アミテージちゃんってロボットなんだし、本当なら 人形 の方に入るんじゃないの?

いや、アミテージは、ほとんど人間と言っても良いくらいだから。
膨大なSF設定の中からロボットのところだけ切り出すと、
旧世代の「ファースト規格」、現行の「セカンド規格」、新世代の「サード規格」とあって、
セカンドが機械仕掛けのいわゆる「アンドロイド」ってやつ。

うん。

そして、サードが生体工学等の技術を取り込んで、より人間に近くなっている。
サードには自我や感情があるし、子どもが生める。
物語中ではサード規格は隠蔽されていて、まだ存在してないことになっていたかな?

......相変わらず、難しいのが好きだね。
ん~と、わかりやすく......セカンドが「ちょびっツ」の一般的なパソコンで、
サードが ちぃちゃん みたいなの......って考えても良いのかな?

セカンドはそんな感じだけど、サードはもうほとんど人間と同じ。
ちぃ以上。当然だけど、耳のコネクタは無しね。
セカンドは、こめかみの辺りに金属部品が露出していたりすることがあるけど。

......何か、今回はいつもより疲れるよ。

ゴメン。......気楽・気軽といった言葉とは無縁の場所で

これも、もう仕方ないと言えば仕方ないよね

———————————————————— ▲ ————————————————————

で、肝心の羽......は?

......そうだ、それが本題だった。
僕が好きな作品の傾向からして、前置き説明が必要なのは毎回のことなんだけどね。

さすがに 小中千昭 さんの脚本だけあって、手間かかったね。

じゃ、本題の羽のことね。

うん。

物語のラストで、サードの存在を完全に抹消しようとする政府軍と、
アミテージ+相棒のロス・シリバス刑事との戦いになるのね。

......二人にとっては、凄く不利な状況だね。

そうなんだけど、アミテージとしては自分の存在意義がかかった戦いだし、
ロスにとってもアミテージは最初に出会って以来、相棒以上の存在になってきているから、
彼女に最後まで付き合う覚悟を決めている。

ちょっと陳腐かも知れないけど......死にに行くんじゃない、ってことだね。

うん。で、ロスはパワードスーツ、アミテージは羽状の飛行ユニットを装備する。

その、アミテージちゃんの羽を話題にしたかったんだね。

そうなんだ。

......ここまで辿り着くの、長かったね。

......いや、まったく。
で、その羽は形こそ鳥の翼みたいなんだけど、色が半透明......というか、
もうほとんど透明に近い黒色で、妖精の羽みたいな繊細な感じのものなの。

でも、アミテージちゃんには、お似合いだね。

うん。飛行原理は......謎。重力制御か何かかな?

......ミノフスキードライブ とか。

......この世界には ミノフスキー物理学 は無いよ。

そっか......やっぱり。

......わかってて、やってるね?

......ふふふ。

———————————————————— ▼ ————————————————————

その、羽を付けて飛翔するアミテージは非常に格好良いんだけど......
結構すぐに片翼をもがれちゃうんだよね。残念なことに。

多勢に無勢だからね......仕方ないよ。

その代わりと言ってはなんだけど、
アミテージの左腕に内蔵されているレーザーの使い方が格好良いんだよね。
ただ撃つだけじゃなくて、拳を打ち込んでから内部に向けて発射とか、
照射したまま薙ぎ払ってソードみたいに使ったりとか。

レーザーで薙ぐ」ってのは、君の趣味センサーに直撃っぽいね

うん。振り切った

......くす。

『アミテージ・ザ・サード』© AICPIONEER LDC,INC.
『ちょびっツ』© CLAMP
『機動戦士Vガンダム』© 創通サンライズ