ジェノサイバー
俺と
......キルマシーン
......と、言うわけで、虚界の魔獣 ジェノサイバーです。
キルマシーンなの?
OVA全5巻構成でエピソードは3つあるんだけど、ジェノサイバーによって毎回百万~千万単位で人が死ぬ。
......キルマシーンだね。
で、作品の内容はサイキックでホラーでスプラッター。
......作品自体がキルマシーンだね。
予告編で、自らスーパーカルトアニメーションと言い切っているのもポイント。
と、いうことは、作品の存在自体を知らない人が多そうだね。
うん。
人が死ぬ描写、人体が破壊される描写が徹底的に妥協が無いのと、
ストーリー全編が悲しみ・哀しみに満ちあふれているのとで、
好き嫌いも激しそうだし......知名度は低いだろうね。
......その数少ない、好きな人がここにいるわけだね。
まぁ、そういうこと。
......じゃ、ジェノサイバーのビジュアルって、わからない人がほとんどじゃない?
そうだろうね。
うまく説明できるの?
それが難しいんだけどね...... え~っと、
エルクゥ(男・覚醒後) と ガイバーⅠ と ガンダムデスサイズヘル(EW) を足した
感じ。
......今の説明で理解とか想像できた人って、全国で数人だと思うよ。
数人いたら十分じゃないかな?
大体、エルクゥ(男・覚醒後)のちゃんとした外見って『痕』のゲーム中に出てこないよ?
......あ。......そうか、それは完全に僕のイメージのみだ。
これじゃ、お話進まないよ? ここでフリーズ?
そういうわけには行かないので......見てもらいましょう。こんなのです↓
......異形の天使......ん~、堕天使かな。
格好良いよね。
そ、そう?
僕は『強殖装甲ガイバー』が好きだから、こういう有機的・無機的要素が混在しているデザインは大好き。
異形のダークヒーローってのもね。
......君からもキルマシーンの雰囲気が漂って来るよ。
それで、この羽根は......悪魔と言うほどには妖精的、妖精と言うほどには悪魔的......
背中の肩胛骨の辺りから羽根を収納する殻状の装甲が生える感じで出てきて、
そこからまず骨組みが展開して、次に光の膜が張られるの。
それだと羽根の付け根の部分が動かないから、羽ばたけないよね?
うん、羽ばたきはしない。多分、テレキネシスみたいな超能力で飛んでる。
羽根はその力の増幅装置の働きか、あるいは「畏怖」の象徴......という役割の方が大きいだろうね。
人知を超えた存在に対する畏怖、強大な力に対しての畏怖......ってことだね。
そう。実際、人間はジェノサイバーの力を恐れて攻撃する。
一方、ジェノサイバーはただひたすら「生き延びるため」に本能的に戦い続ける。
しかし超生命体の巨大なサイキックパワーは、戦いを呼び続ける。
力が枷にしかならない......っていうのは スウちゃん と似ているね。
うん。
そして、人間側の生命線だった軍事企業グループの壊滅という形で人類は負ける。
しかし同時に、極限まで傷付いたジェノサイバーも眠りについて、人類は全滅を免れる。
......暗いよ。悲しいよ。......さすが月夜ちゃんの好きなお話。
......それって......褒めてる?
選択権は、君にあるよ。
じゃ、褒められたことにする。
......くす。
......その後、人類は新しい文明を再興させるのだけど、築かれた平和は権力による歪んだものだった......
平和という名の恐怖......か。
そして、人びとの怒りと悲しみがジェノサイバーを復活させ、偽りの平和は破壊される。
......哀しい。
言ったでしょ、全編が悲しみ・哀しみに満ちあふれているって。
人間とジェノサイバーと、どちらがキルマシーンかわからないよ。
多分、どちらもそうなんだ......という視点の物語なんだろうね。
結局、人類は自分たちの鏡像と戦っていた......ってことになるのかな。
......何だか深いテーマを内包しているね。
僕の好きな作品なだけはあるでしょ。
そうだね。......それじゃ、以上、俺とキルマシーンのコーナーでした。
......そういうコーナー名じゃない。
あれ?
『ジェノサイバー 虚界の魔獣』 | © ARTMIC ⁄ PLEX |
『GUILTY GEAR XX』 | © Sammy ⁄ ARC SYSTEM WORKS Co., Ltd. |
『痕 ~きずあと~ Leaf Visual Novel Series Vol.2』 | © Leaf ⁄ AQUAPLUS |
『強殖装甲ガイバー』 | © 高屋良樹 |